スピンラザ投与に至るまで(1)

スピンラザ
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スピンラザによる治療を受けることになりましたが、当初は受けることに消極的でした。
なのに、なぜ受けようと思ったのか、そこに至るまでの経緯を綴ります。
(記憶をたどりながら書いたので、多少違ってるところがあるかもしれません汗)

スピンラザのことを初めて知ったとき

「脊髄性筋萎縮症」の治療薬が開発され承認されたことを知ったのは、 2017年12月の定期通院の時でした。

当時の神経内科の主治医の先生から

  • すでに乳幼児に対する投与は始まっていて、車椅子に乗っていた子が歩けるようになったり、寝返りができなかった子が自力でできるようになったり、かなりの効果が出ていること。
  • 保険適用の対象が乳幼児のみだったのが、成人まで拡がったこと。
  • 治療薬の投与は脊髄への注射(髄注)。
  • 薬の価格が高額なので、ここ(普段通院している病院)で治療薬を取り扱うか検討していること。

などの話しを聞きました。

「脊髄性筋萎縮症」 は、これまで治療法がなく、国から指定を受けた難病のひとつです。
研究は進んでいるという話しは耳にするものの、治療薬が開発されるのは次の世代になるのだろうな~と思っていました。
それだけに、先生からその話を聞いたときは非常に驚きました。

と、同時に

「髄注って、めっちゃ痛いんやろうな~」

と不安な気持ちにもなりました。

不安ばかりが募る…

もっとスピンラザのことを知りたくて、ネットで調べてみたんですが、お子さんがスピンラザによる治療を受けたと、SNSでのご家族の投稿はいくつか見掛けましたが、成人に関する情報はほとんどありませんでした。
当時は、成人への治療が承認されたばかりだったので、情報がないのは当たり前ですよね。

後日、スピンラザを投与した成人の方の話しを人づてで聞きました。
髄注は、脊髄に針がなかなか入らず、ものすごく痛かったと。

僕は背骨が変形しているのですが、その方は背骨の変形はないそうです。
それなのに、針がなかなか入らなかった…
ということは、背骨が変形している僕の脊髄に、果たして注射ができるのだろうか?
注射の針で神経が傷つき後遺症が残らないだろうか…

スピンラザによる治療に興味はあるものの、髄注に伴うリスクや痛みへの不安が募るばかりでした。

主治医の先生の異動

成人への治療に対する症例が出ていないことから、しばらく様子を見て、症例が出てきた上で、治療を受けるか受けないか判断したいと、主治医の先生に伝えました。

数ヶ月が経ち、通院している病院では、スピンラザによる治療が行われないことになりました。
(僕の勝手な想像ですが、治療薬が高額なため、いろいろ難しかったのかもしれませんね)

そして、主治医の先生が隣県の病院へ異動されることになりました。
いつも親身になって僕の気持ちや声に耳を傾けてくださり、体調を崩しても、先生の顔を見るだけでホッとして、何だかしんどさが和らいだ気になる…
そのような、ものすごく安心・信頼できる先生でした。
また、治療薬ができたらいち早く治療が受けられるようにと、早い段階で遺伝子検査を受ける段取りをしてくださるなど、 病状に対しても熱心に向き合ってくださっていました。

それだけに、先生の異動はショックでした。

でも、新しく赴任される病院では、スピンラザによる治療が行える予定とのことで、
「準備が整ったら連絡しますね」
と、異動後のことも気に掛けてくださっていました。

そして、およそ1年の月日が経ち…

ついに先生から電話が掛かってきました。

…この続きはあらためて…

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